ラマダン中のモールの様子を見てきました。が、・・・・。
夕方5時にモールに到着。人は少なめでした。特にフードコーナーには人がいません。店も開いていません。普段ですとお祈りタイムには店は閉まりますが、溢れた人が閉まった店の前にも一杯います。でも今回は人は殆どいずガラーンとしていました。殆どのファストフード店は閉まっていましたがなぜかマクドナルドだけは開店していました。でもお客さんは全くいず、店員の二人のお兄さんはすごく手持ち無沙汰でした。
次にスーパーに行き品物を物色していました。6時ごろ何か放送が入りました。もちろんアラビア語なので不明です。店内を見ていると様子がおかしい。みんな買い物をすませレジに並んでいる。マグレブのお祈り(暁のお祈り)タイムは7時のはず。おかしいなぁ?普通のお祈りタイムに閉まるのは長くても30分ぐらい。それ位ならスーパーに閉じ込められてもいいやと思ってましたが、どんどん人が減って来る。不安に思い聞いてみると、6時に閉まり次に開くのは9時とのこと。ラマダン期間ならではの特別スケジュールの様子です。閉じ込められたら大変だった。出てきてよかった。シャッターも半分降りてきています。
スーパーから出ると他のお店も全て閉まっており、人はほとんどいません。他の衣料店や貴金属店なども9時に再開するようです。ではマクドナルドはどうなっているの?と見に行くと、営業していました。こんどはマクドナルド以外も開いています。まだ日没まで時間があり食べられませんが、日没後ここで食事はできそうです。先ほどと違い普通のお店は閉まっており全く人いない一方、フードコーナーはある程度店が開店しており多くはありませんがそこそこ人がいました。
スーパーから外に出るとスーパーの裏の小さなモスクの横に絨毯が敷かれ、その上に沢山人が座っていました。これはイフタール(断食語の食事)の施し(喜捨)です。ラマダン(ヒジュラ歴の9月)は断食だけでなく善行を普段より一層沢山行います。喜捨もその一つです。喜捨の一つだと思うのですが町の広場やモスクの横に絨毯を敷き、イフタールの食べ物を振舞います。集まってきているのは外国人労働者たちです。私もその中に混じりイフタールの食事を頂くことにしました。7時に日が沈むはず。6時50分ごろには大勢の人たちが断食があけるのをご飯を前にして待っています。お預け状態です。周りにはネコが一杯。サウジには犬はほとんどいません。嫌われてます。断食中のネコも大変なようです。普段は昼間も餌を貰えるのですが、断食中はおこぼれにあずかれません。みんな必死です。待っている人たちは奇妙に静かです。話をしている人はほとんどいません。
日暮れ前、サウジの人が大きな声で何かを言っています。集まった人たちは手を合わせたり、胸の前あたりで手のひらを上に向けみんなその言葉を聞いています。クルアーンの一節を読んでいるのではないかと思います。その言葉が終わりすぐにアザーン(お祈りに集まりましょうと言う呼びかけ)が聞こえてきました。すなわち日が沈んだと言うことです。断食もこれで開けました。皆さん静かに食事を始めました。
内容はまず、デーツ(ナツメヤシの実、すでに食べた後で種が写っています)にラバン。この二つがイフタールの最初に食べる物の定番。15時間も断食をして初めて食べるものは胃にやさしいものと言うことです。
次にカレー。小さいトレーに入っていました。写真では右にあります。ホブスと呼ばれる丸い薄いパンを千切りパンでカレーを挟んで(つかんで)食べます。写真の中央にちぎられたホブスが見えます。
メインはチキンの乗ったピラフです。当然これを手づかみで食べます。これまで何度もカブサを手づかみで食べてきました。この手の食べ物は手づかみが美味しいことは承知しています。でも結構こぼしました。サウジ人がカブサを食べるときボロボロこぼしますが、今回周りのインド人?パキスタン人?バングラデシュ人?たちは見事にあまり落とさず食べていました。さすが。皆さんお腹が空いているのか(そりゃぁ空いてるでしょうね)食べるのが早い。皆さんは食べ終わるとごみを捨て、手、顔、耳、鼻、頭、足を洗いお祈りです。私は手だけ洗い、サウジの方にお礼を言いモスクを後にしました。最後に両頬に香水を塗ってくれました。また何時でも歓迎しますとのことでした。
モールの裏の小さなモスク。集まった人は出稼ぎの人たちばかり。そばに近寄るとみんな一緒に食べようと誘ってくれる。ホテルではイフタールの豪勢な食事のコースもあるようです。ですが今回は完全に現地の人たちに交じり、イフタールの食事を体験することができました。
ところで、ラバンは牛乳とヨーグルトの間ぐらいの感じです。飲むヨーグルトに近いのかな?中東ではよく飲まれています。緑のキャップのものがラバンです。その左右に水があります。
PR